マンション経営を行うといくら稼げるのか|事例をもとに分かりやすく解説
近年、サラリーマンや公務員の方を中心に将来への備えとしてマンション経営を行う人が増えてきています。世間では、マンション経営で年収○○百万円とかいうのを耳にすることも多くなりました。
しかし、マンション経営をやっている人全員が全員そのように高額の収入を得られているのかというと、そういう訳ではありません。
まず、マンション経営から得られる収入は、物件の場所や規模、保有する数によって大きく異なるため、一概に「いくら」と言えるようなものではないのです。
また基本的にローンを組んでスタートするため、ローンの返済額や管理費、修繕費等の支出を考慮するとマンション経営によって得られる収入は十人十色とも言えます。
そこで今回は、事例をもとに収入と支出の構造や、マンション経営の大事なポイント等を考えていきたいと思います。
マンション経営による収入と支出について
事例をもとにした収入の話の前に、まずは基本的な収入と支出としてあるものを説明しておきます。
収入
支出
その他に発生する代表的な費用
事例をもとにした月収シミレーション
それでは早速本題。実際に事例をもとにマンション経営でどれだけ稼げるか見ていきましょう。
事例1
【基本情報】
【月間支出】
ローン返済 | -61,236円 |
管理費 | -6,000円 |
修繕積立金 | -2,000円 |
管理委託料 | -4,400円 |
支出合計 | -73,636円 |
【月間収支】
収入(80,000円) – 支出(73,636円) = +6,364円
この例の場合、収入から支出を差し引くと6364円が残る形になりますが、ローンの返済自体は年間70万近く進んでいるので、これを長期で運用していくことが大切になります。
長期での運用を考えると、木造ではなく耐久性の高い鉄筋コンクリート造を選んでおくのも大切なポイントになります。
事例2
【基本情報】
【月間支出】
ローン返済 | -90,613円 |
管理費 | -8,000円 |
修繕積立金 | -3,000円 |
管理委託料 | -6,600円 |
支出合計 | -108,213円 |
【月間収支】
収入(120,000円) – 支出(108,213円) = +11,787円
事例2の場合では、自己資金300万円を入れることによりローン返済額を下げることができた為、月々の収支が+1万円を越えています。
ただし、あくまで月々の収支が全てではありません。これもやはり長期で所有することによりメリットは大きくなっていきます。
不動産投資の成功を左右する収支計算について
上記の内容を見ると時間はかかるものの安定して利益が出るように思えます。
しかし、これはあくまで入居者と家賃がずっと変わらない場合の話です。
実際にはどんなに人気の物件でも入居者が付かない空室期間が出てくる場合があり、その期間は家賃収入が0となってしまいます。
また、物件が古くなってきたり、エリアの需要が下がってしまったりした場合、初期の状態よりも入居者から徴収する家賃価格が下落する場合もございます。
上記で述べたような様々なリスクを想定した収支計算をしていない場合、後から実は収支を回収するのが難しいことに気づくという事態に陥る恐れがあります。
買う際にはしっかりと空室率の計算や、家賃下落の想定、礼金や更新料の取り扱い、管理会社の営業力など確認できることは事前に確認し、急な出費の際にも対応できる準備はしておきましょう。
こういった計算は専門的知識が必要になることも多く、初心者が一人で行うのには難しいこともあるため、取引する不動産会社を選ぶ際はそのようなサポートについても確認しておくと良いでしょう。
安すぎる物件に注意
投資用の物件の中には通常よりも利回りが非常に高い物件が存在します。
物件の利回りが上がる理由には様々な条件が挙げられますが、その多くは物件の市場価値が低く、購入価格が安く済むからということが原因のことが多いです。
老朽化していたり需要の低い地方の物件では、入居者が付きにくく空室リスクが高くなってしまいます。
空室期間が長くなれば収益が得られず赤字になってしまいますし、そうなれば家賃の価格を下げなくてはいけなくなり利回りも下がってしまう事態に陥ってしまえば本末転倒です。
その物件で長期間収益を得られ続けられるのかよく考えて購入するようにしましょう。
仲介会社を挟めば適切なサポートを受けられる
不動産投資の物件選定の際に重要な点として、最適な物件が人により異なるという点です。
そのため、ご自身の資産状況や目的に応じて収支計算を行わなければいけません。
その際に、仲介会社を挟む事により不動産の知識を豊富に持ったコンサルタントから適切なアドバイスを受ける事ができ、自分に合った不動産投資を選定しやすくなります。
また、売主から直接物件を取引する場合では、売主が販売している物件のみの取引になるため選べる種類があまり多くありません。
しかし、仲介会社を挟んで取引する場合は、仲介会社にもよりますが比較的さまざまな売主が販売している物件からその人にあった物件を選定できるため選べる物件の幅が広がります。
さらに、物件探しの際に自身の収入や資産状況に応じて適切な物件を選定してくれるため、より安全で堅実な資産形成ができるでしょう。
マンション経営の収益についてのまとめ
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結果的にマンション経営は目先のお金を求めている方にはあまり向いていないのかもしれません。
地方の格安物件(200~300万程のもの)を買い、2~3年で元が取れるような超優良物件と言われるものもありますが、20年後30年後を想定した時に果たして価値があるのでしょうか?
そのような格安物件は最終的に入居者が付かず、売ることさえ出来ず固定資産税等の税金の支払いのみが残るという自体が起こってしまう可能性があります。
大切なのは20年30年先を想定し、それでも入居者が付くであろう場所(需要が供給を上回っている場所 = 東京都内等)を選び目先の利益だけに囚われず、しっかりとした計画をたて先見性を持って取り組んでいくことが大事だと思います。
マンション経営で長期の運用をする場合には、団体信用生命保険に加入し生命保険効果を得たり、損益通算することによって節税効果を得ることも可能なので、収益の部分だけに囚われず、側面的な部分のメリットにも目を向けて考えてみるのもいいと思います。